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旧村上ファンドの村上世彰氏と村上絢氏(娘)による新投資会社の台頭

こんにちは、ぽいふるです。

最近の蒸し暑さに、かき氷食べたいなーと思いながら、スイカバーをかじってます。

あと、アイスコーヒーも美味しい季節なので(?)、セブンイレブンの100円アイスコーヒーも重宝してます。

はい、真面目に仕事しろよって話ですね。

 

ところで、最近中国とかギリシャの影響で株式市場が荒れてますね。

特に上海市場で株取引がストップしたことを皮切りに、中国リスクの再認が強まってるように思います。

日経平均株価の急上昇や海外リスク等、激動の変化を見せる株式市場では、これまで以上に投資について多くの人が注目しているのではないでしょうか。

 

そんな中、久しく見なかったある方の記事を見つけました。

www.bloomberg.co.jp

2000年代のベンチャーブームで「ヒルズ族」が話題となった中、「物言う株主」として一躍有名になった、村上ファンドの村上世彰氏の娘、村上絢氏がCEOを務める、投資会社C&Iホールディングスが、先月6月に液晶部材や車載電装品などを扱う電子部品商社の黒田電気株式会社に対し、臨時株主総会招集の請求を行い、村上世彰氏を含めた4名の社外取締役の選任を求めたことが報じられました。

村上ファンドと村上世彰氏

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gendai.ismedia.jp/

村上世彰氏は、阪神電気鉄道の筆頭株主になり、阪神タイガースの上場を進言したり、TBSに対してMBOを提案したりと、これまでの日本の投資家にない積極的な発言で風雲を巻き起こしていました。

しかし、ニッポン放送株をめぐる証券取引法違反の罪で、株式市場から姿を消した後は、シンガポールにて半ば隠居生活をされておられたようで、ここ数年ほとんどうわさを聞きませんでした。

そんな中、今年4月に村上氏による黒田電気株の大量保有が報道され、同社の株はストップ高となり、10年ぶりの数値まで急伸したとのこと。

shikiho.jp

他にも、自動車部品メーカーのヨロズや半導体商社のエクセルなど、村上氏の再登場によって、ストップ高となる急伸をみせており、村上氏の影響力の強さを物語っています。(影響力ハンパないな)

村上ファンドについて改めて考える

そもそもファンドとは、多数の投資家から資金を集め、巨大な資本を作り、その資金を用いて、プロの投資マネージャーが株式や債券、不動産などに投資して、得られた運用益を投資家に分配する金融商品もしくは会社のことを言います。

ちなみに、「投資信託」っていうのは、ファンドのうちの一つの金融商品です。

投資信託は、ファンドの中でも公募ファンドと言って、証券会社や銀行、保険会社などが扱っていて、不特定多数の投資家に対して販売されているファンドです。

それに対し、村上ファンドは、ヘッジファンド(私募ファンド)と呼ばれるもので、少数の機関投資家や富裕層から資金を集め運用を行うファンド。

村上ファンドと一般の公募ファンドとの違いについては、この記事がわかりやすくまとまってます。

allabout.co.jp

村上氏は、これまでの投資家の常識(株主は経営には積極的に関与しない)をくつがえし、敵対的買収を多数しかけることで、メディアや多くの評論家から悪評がたっていました。

特に、大前研一氏などはその手法を酷評し、村上氏をグリーンメーラーと呼んでました。

(グリーンメーラーとは、企業の株式を大量に買い占め、その株式の影響力を元に、その発行会社や関係者に対して高値での引取りを要求する買収者のこと)

確かに、狙った企業の株を買い占め、短期的に利益の上がる事業に専念させ、株価をつり上げて売り抜けるという手法を得意としていたように思います。

しかし、一方で、コーポレートガバナンスの強化を訴え、企業経営効率の向上を社外から提案する姿勢は、日本企業にこれまでなかったもので、日本経済や株式市場に新たな風を吹き入れたといえるでしょう。

投資会社を率いる村上氏の娘「村上絢」氏の経歴がすごい

しかし、今回の黒田電気への臨時株主総会招集請求は、村上氏ではなく、村上氏の娘さんであり、C&IホールディングスCEOの村上絢氏によるものです。

驚いたのは、村上絢さんの年齢

なんと27歳の若さでCEO。(僕と同年代じゃん!!)

記事によると、

慶応義塾大学卒業後はモルガン・スタンレーMUFG証券に勤務、2年半前にC&Iの系列会社に入り、シンガポールに住む世彰氏から哲学を学んだ。

とのことで、先月6月にCEOに就任したらしいです。

実際の決定やトレーディングは、父の世彰氏が関わっているようですが、27歳の年齢でこれだけのディーリングを行い、企業やマスコミを相手に果敢に挑む姿勢は、素直に尊敬します。

ちなみに、C&Iホールディングスは、機関投資家等から資金を集めた私募ファンドではなく、村上氏の個人資産のみで運用している投資会社らしいです。

なんで正確にいうと、新生村上ファンドというのは間違い。

それにしても、自己資産だけでこれだけの運用をしてること自体すげー。

ただ、黒田電気の件で、村上絢氏の「われわれは、より株主価値を上げるということに対し第一人者。本来なら、われわれが株主になったとき、ただでアドバイスがもらえると喜んでもらいたい」という発言に対し、上から目線だという非難も結構多いみたいですね。

確かに、今回のやり方には強引な部分はありますし、経営陣からしてみれば、部外者が何いってんだって思うでしょうが、倫理はどうあれ、資本を持ってるやつが強いっていうのが資本主義ですし、そのルールに則っているのが上場企業でしょうから、一概に批判するのはどうなのかと思います。

それに、今後はこのような株主による積極的な介入も日本経済でも起きてくるだろうとは思うので、国内の株式市場における一つのケーススタディーとしても重要なディールになるでしょう。

それにしても、黒田電気の創業者や半数の株式を握る外国人投資家の合意もとりつけてるところが、抜け目なくてすごいですね。

 

追記

村上世彰氏が、なぜこのタイミングで投資活動を再起したのかについて考察しました。よろしければ、こちらもぜひご覧ください。

majicpie.hatenablog.com