歴史モノのテレビ番組は意外と多い。
BS番組が充実してきてからは、特に歴史番組は多くなってきたように思います。
僕は歴史研究が好きで、歴史小説だけでは飽き足らず、過去の文献や史料を読んでいるんですが、加えてテレビの歴史番組もとても好きです。
なので、"歴史"と名がつけば、とりあえずは一度観てみようとしています。
今回は日頃僕が観ている歴史番組の中でも、特におすすめしたいTV番組を6作品ご紹介したいと思います。
歴史大好きな僕が選ぶ、おすすめの歴史番組6選
英雄たちの選択
僕が一番好きな歴史番組といえば、この『英雄たちの選択』。
毎回歴史に名を残した偉人の"人生の選択"を取り上げ、歴史を大きく動かした彼らの選択に対し、専門家たちが自分たちの見解を主張し合う番組です。
この番組の特長は、毎回異なるテーマについて、様々な業界の専門家たちによる熱いディスカッションが繰り広げられること。
他の番組では毎回異なる専門家が一名、多くて2名程度出演し、各回のテーマとなる時代背景や人物について説明していく形式がほとんどです。そうすると、その専門家の考えや主張があたかも一般論もしくは史実であるかのように語られてしまうという欠点があります。
しかし、この番組ではゲストの専門家が、司会の磯田さん以外にも毎回4名以上出演され、しかも歴史研究家だけでなく、国際交渉人、経済ジャーナリスト、心理学者など様々な分野で活躍する有名なエキスパートが、持論を述べ合うことで、一つの歴史の事象や人物に対しても多角的に学ぶことができます。
これは『そこまで言って委員会』の形式にも似てますね。もっと協調性はあるけどw
この番組を観ていると、徐々に歴史業界の重鎮や有名な方が誰かわかってきます。
ここに登場している方が他の歴史番組でもコメンテーターとして出演していることも多いです。
そして、司会の磯田道史さんが最後に総括として話をまとめるんですが、そのまとめ方の上手さに毎回脱帽しています。
自身も大学教授で歴史研究家であるからこそわかる膨大な知識と、そこから導きだした見解が非常に興味深い。
磯田さんの著書も好きで、よく読んでます。
とくにオススメなのは、映画化された『武士の家計簿』よりも『歴史の愉しみ方』というエッセイ的な文庫。
出演している専門家の方々の文献も良書が多いです。松重豊さんのナレーター(語り)も絶妙。
この番組についてはもっとじっくり語りたいな。放送はBSプレミアムです。
にっぽん!歴史鑑定
続いては、俳優の田辺誠一さんが歴史鑑定士としてメインキャストを務める歴史系のテレビ番組です。放送はBS-TBS。
この番組は、毎回日本史のテーマで生じた疑問に対して、田辺さんが謎解きをしていく形で構成されています。
オーソドックスな番組内容ですが、有名な幕末の志士や戦国武将をとりあげるだけでなく、「歌舞伎が人気となった理由」や「居酒屋が栄えた原因」など日本の文化や習慣がどのように形成されていったのかという日本文化を学べる興味深いテーマも多くあります。
THE 歴史列伝 ~そして傑作が生まれた~
俳優の六平直政さんとTBSアナウンサーの佐藤渚さんがナビゲーターを務める歴史番組。
スペシャルを除いて、毎回日本史上の偉人を取り上げて紹介してくれるテレビ番組です。この番組はBS-TBSにて、2014年4月11日から2016年3月25日まで約2年間にわたり放送されました。
この番組の特長は、偉人の人生を追いながら、その人の人生を6つの坂「六坂」で区切って紹介されていきます。これは案内人の「六平」さんと掛けたものですね。
そして番組のクライマックスの「六坂」では、六平さんが総括を語り、最後に決めゼリフ「グッジョブ!!」で締めます。
個人的にはクライマックスで総括を語っている時よりも、各合間合間に語る六平さんの見解の方が見識が深い内容で勉強になりました。グッジョーブ!
その時歴史が動いた
昔大好きだったNHKの歴史番組、『その時歴史が動いた』。
2000年から2009年にかけて約9年間、計355話が放送されました。すごい歴史ある番組です。歴史だけに
テーマは日本史に限らず、世界史からも挙げられていました。毎回のお題は、タイトルの通り、時代が変革したターニングポイントとなる史実を取り上げています。
司会の松平定知アナウンサーが、番組のクライマックスの場面でいう決め台詞、「そして、いよいよ"その時"がやってまいります」が良い。
松平アナウンサーの落ち着いた語りが重厚感があって番組の風格を作っていたように思います。
もう一度観たい方は、DVDも発売されてるみたいです。
ちなみに、NHKオンデマンドでも観れるみたいですよ。
歴史秘話ヒストリア
おそらく現在放送されている歴史モノのTV番組の中では一番メジャーな番組。
『その時、歴史が動いた』が放送終了となり、バトンタッチで始まったのが『歴史秘話ヒストリア』です。
"歴史秘話"というタイトルだけあり、文献や当時の人物が残した記録から、歴史上の人物や事象のあまり知られていない側面を垣間見ることができます。
タイムスクープハンター
最後に、歴史番組と言って良いのかわからないけど、とても好きな歴史エンターテイメント番組を紹介します。
それが『タイムスクープハンター』。
この番組は、史料をもとにして、日本史の様々な時代における当時の民衆の生活の一端をドキュメンタリードラマ風に制作した番組です。
ストーリーとしては、タイムスクープ社の「時空ジャーナリスト」である沢嶋雄一(要潤)が、様々な時代をタイムスリップしながら、歴史では語られることがないような庶民の生活ぶり・生き様を密着取材し、"本当の歴史"を発見しようとするもの。
密着ドキュメンタリーチックに作られたこの番組は、逆になんとも言い難いリアル感があります。戦のシーンなんか、普通に戦争中の撮影さながらです。
ちなみに、こういうドキュメンタリー手法をモキュメンタリーっていうらしいですね。
取り上げている内容が他の番組では語られることがないような一般庶民をターゲットにしていることから、当時の時代風景を知る上でも興味深い企画です。
進行役で主役を務める俳優の要潤さんをはじめ、タイムスクープ社のナビゲーター・古橋ミナミ役として女優の杏さんも出演されているという豪華ぶり。
タイムスクープハンターは人気があったらしく、2013年に映画化もされました。
それが『劇場版 タイムスクープハンター -安土城 最後の1日-』です。
僕はhuluで観ましたが、意外と予算もかけてそうでNHKの本気度が伝わりました。
ここまでするとフィクション感は否めないけど、ストーリーとしても面白い内容になってました。
登場人物は、おなじみの要潤さんや杏さんに加え、ヒロインには女優の夏帆さんも出演されています。
まとめ
今回は、僕が個人的にオススメした歴史番組についてまとめました。
様々な番組があって、それぞれ特長があってどれも面白いです。
歴史番組で語られることがすべて史実だというわけではなかったり、かなり省略されてしまっていたりすることももちろんあります。でも、楽しく新たな知識を得られる番組が多いことは、単純に嬉しいですね。
同時に、歴史テーマ自体はネタに限りがあり、取り扱うテーマも幕末や戦国時代などの人気テーマがほとんどで、似たような話題も多くあると思います。
それでも見ていて飽きないのは、各番組の見せ方や語りの工夫、そして番組スタッフの方の絶え間ない情報収集によるものでしょう。
これからも楽しい歴史エンターテイメント番組が制作されていくことに期待したいと思います。ではっ!
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